年寄りのたわごと
            あんたにいわれたくない―(18) 
           日本はどうなるの? ついでにドラゴンズはどうなるの?

                                                   ななえせいじ
 
 自民党総裁選の締め切り日が近づいています。日本の行く末はどっちに向かうのでしょうね。名前が挙がっている顔ぶれはいかにも政治家然としていますが本当の実力は分かりませんよね。誠実そうだが腹の中はどうだか、外見は悪くても中味は正直かも、勝負に負けても打算的に勝ち馬に乗りたい、キャリアはあるが実力は未知数、帯にも襷にもならないにぎやかし候補もいる。クイズじゃありませんから年寄りのたわごとと思って読み飛ばして下さい。
 菅総理大臣の突然の退陣表明(総裁選不出馬)、確かに驚きましたが、私の周りの年寄りたちは当然でしょうと冷ややかでした。その後の株価のハネ上がりがこれを証明している。これ年寄りの共通の理解。政界も芸能界の人気投票に似ているな、と思いましたよ。
 菅さんの言葉は無味乾燥で言葉足らず、おまけにコメントヘタ。ドラゴンズの与田監督にもどこか似ているように思いました。業界が違いますから、比較は無意味であります。が周りに気遣いすぎるとすればプレッシャーからなのかね。批判を恐れるあまりいざ重要な決断の時に地が出てしまう。政権を担う総理と選手の起用方しかない与田さんとでは比較するほうがおかしかろうが、このように見ている人結構いるのですよ。たわごとですから気にしないでください。
 ドラゴンズの低迷は監督の語録に潜んでいます。中日新聞が部数を伸ばさんがためか、与田語録を試合のたびに掲載していますが、年寄りはこれ感心しません。与田さんは選手を気遣ってかアグレッシブなことが言えないし、選手は選手で読み飛ばすことはできない。二重柵に阻まれてフレシキブル性を失っている。はっきり指導してください、叱ってください、と選手は思っているに違いない。今中日に必要なのは強い指導力、じゃありませんか?(あんたに言われたくないでしたよね)

 菅さん、起死回生の人事を最後に試みたが、失敗したようです。沈みかけた
泥船と分かって同乗してくるモノ好きはいないでしょう。一寸先は闇の世界だから先を読む力は絶対必要だと思いますよ。百人一首に「由良の門を渡る舟人かぢをたえゆくへも知らぬ恋の道かな」という歌があります。総理を恋焦がれる総裁選はそんな艶やかな話じゃありません。かぢ(手腕)を失ったらゆくへ(総理の道)は知る余地もありません。コロナという波が凪るのは当分先になりそうです、その時日本はどうなっているのでしょうか? 
 
 野党4党は千歳一隅のチャンスと思ってか共通の公約を発表しましたね。共産党と一緒というのにアレルギーがある党があるみたいですが、この年寄りは国民にとって良い政策ならイデオロギーに拘らず、ポストコロナを見据えて政治が変わってほしいと願うばかりであります。昔の共産党のイメージがあるからなのかな、「共友党」というくらいに考えればいいじゃないの。

とにかく今の日本、一刻も猶予なりません。この年寄りがあの世に行くまでに、孫の世代まで考えると気が気でなりません。
 国民の質が低下しておりますし、週刊誌が「高級国民と中流貧民」と題して特集を組むほどに国民は押しなべて痛んでいるのが実情です。
 ビジネスケアラーというように働きながら親の介護をする「2025」問題が目の前にきているのです。今こそあなたの一票がモノ言う時であります。

 最後に万葉集より古歌を一つ紹介します。
石(いわ)ばしる垂水の上の早蕨の萌えいずる春になりにけるかも(志貴皇子)
  訳=岩の上をほとばしる滝の上の早蕨が萌え出でる春になったことだな
   
他愛もない情景歌であります。志貴皇子は天智天皇の皇子で壬申の乱に敗れ一時危ない位置におりましたが、権力争いから潔く身を引いたことでその後の人生を生き延びた人であります。言っておきますが 石ばしる(いわばしる)を石破茂にかこつけたわけではありませんよ。
                                 
                         
               2021年9月10日
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