ななえせいじのエッセー             
    
                          
       ななえせいじ
        年寄りの言うことにも一理あり  
        次に国民の為になる政権を担うのは誰か
 

  
 
 
◎石走る垂水の上のさわらびの萌えいづる春になりにけるかも(志貴皇子) いわばしるたるみのうえのさわらびのもえいずるはるになりけるかも
 万葉集より一首挙げてみました。この歌は有名な歌で茶席にも銘などに時折登場します。作者の志貴皇子は天智天皇の皇子で権力闘争から身を置き一生を文化人として過ごした人であります。
「石走る」はいわばしると読みます。
 岸田政権の支持率は末期ともいわれる段階に低迷し政界では次の総理大臣を誰にするかで水面下で画策されているようであります。国会議員間では女性総理の名前が挙がっているそうでありますが一方では「石破茂」の名前も希望的観測としてあるようであります。外見からしか分かりませんが河島英五の時代おくれの歌詞のように感じます。「目立たぬようにはしゃがぬように」「マイクが来たなら十八番の一つを歌うだけ」。(違っていたらご免なさい)。
 志貴の皇子も似たところがありまして権力闘争に加わらず閑に人生を送った人であります。そんなわけで「石走る」を「石破茂」を連想した次第であります。
 ◎賃上げについて
賃上げは今春闘の結果次第で今後の連合などの労働界を方向付けます。満額回答が多く結果は上々のようであります。今春闘の山場は3月12日か13日当たりと言われまさしく日本のスーパーチュースデーであります。こんなわけで国民は政治を生活に絡めて身近なものとして捕らえつつあります。これからの有権者は厳しく投票します。そして投票率も上がるでしょう。
 ◎労働者は金額の多寡よりもむしろ安定的な定期昇給を望みます。毎年春になれば給料が上がるものとした労使間の確約です。春闘はお祭りじゃなく闘争であります。
 ◎出生数75万人、婚姻数50万組割れ、離婚数18万組。
「産めよ増やせよ」という時代があった。それが今日、人口は急速に減り、為に国の活力は削がれております。消費不振、生産不振、投資不振。嘗ての「消費者は王様」はどこへいった。委縮状態の日本。
消費者は生活保全のために無駄な消費を避け「賢い消費」に走ります。スーパーの特売日には長蛇の列ができます。これが国民の生活実態です。
 ◎高額製品が売れているのはなぜ? 
腕時計とか、茶道具とか、貴金属類など。東証株価が史上最高値をつけたという。実感ありますか。「消費は美徳」と言った時代が確かにあった。それがこの物価高で「消費は苦しみ」になり、まして高度成長期の「今日は帝劇、明日は三越」と言った優雅さは微塵もありません。令和の今は「今日はモーニング、明日は生活保護申請」。これが国民の生活実態なんだと政治家は知ってほしい。
 ◎つまるところ今春闘の求めるところは、安心した雇用環境、当てにできる定期昇給、安心安全な生活環境にあります。
                                  2024年3月6日
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